めざすは首里城    〜沖縄ちょぼ旅 BLOG 27〜

午前中に終わる予定だった所要が午後にまでこぼれてしまった。今日はターゲットにしていた南部への旅をあきらめよう。そこで近場の中で以前訪問できなかった首里城を訪ねることにした。

前回の首里訪問では石畳道に時間をかけすぎて、守礼門前のお店でかき氷を食べながら眺めるだけに終わってしまった首里城。今日は首里城でゆっくりしよう。

今回は首里駅から歩きでなくバスを利用し無事到着。TVや雑誌ですっかりお馴染みになっている守礼門をくぐり城郭の方へ歩いて行くと、沿道左側に世界遺産の案内が目にとまった。

園比屋武御嶽石門の門内

世界遺産に指定されたこの園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)の内側には茂み豊かな深い杜(もり)が横たわっているだけ。

御嶽は神への祈りを捧げる聖なる場所を指す。城に付きものと云ってしまえばそれまでだが、この杜には拝殿も本殿も無い。杜そのものを本殿となし、この石門を拝殿としていたと伝わっている。

石門の前を通り越すといよいよ城内への第1門となる”歓会門”が右手に見えてきた。と同時に左手には杜を分断するような石階段が人を誘うように下っている。

気持ちは首里城ながら、足は階段を降りて行く。単調な風景ならすぐにでも引き返そうと及び腰で降りはじめたのだが、下るにしたがい美しい視界が広がり結局のところ石階段を元気よく降りきってしまった。

                           立ち止まりこちらを観察するバリケン  

階段下の道はふたつの池に挟まれた白い道。左は濃い緑色を湛えた”龍譚池(りゅうたんいけ)”、右には陽の照り返しを水面に溜めた”円鑑池(えんかんち)”と仲良く並んでいる。

本当に素晴らしい眺めだった。人っ子ひとりいない。動くものは池のほとりをのんびり歩く水鳥のバリケン(鴨の一種)だけである。

このあたりのバリケンは近づいてもまるで怯えることもなく、とても人懐っこい動きをする。そのヨタヨタとした歩き方やひょうきんな表情は見ていて飽きない。龍譚池の方に多く棲みついているようだ。

”円鑑池”の中に浮島のように小さな御堂(弁財天)が建てられていた。浮島へ架けられた天女橋は琉球石灰岩を切石積みにした橋で、苔むした橋脚が時代の推移を伝えてくれる。


    円鑑池に浮かぶ弁財天堂

このふたつの池はいずれも人造池で、築造されたのが1502年というから、本土では室町時代後期のことである。首里城に近い円鑑地が少し高い地にあり、3mの深さをもつ円鑑池から溢れた水は隣の龍譚へ流れるように造られている。

今立っているふたつの池を分ける道が、実は小高い土手になっており”龍淵橋(りゅうえんきょう)”と呼ばれる橋だった。この橋から龍譚の水辺まで降りられるようになっている。降りて土手を見上げると、水位調整用の穴が穿たれた橋であることがあらためて判る。

あっちでウロウロ、こっちで何かを発見、そんな散策ができる場所だった。首里訪問の折にはこの場所へ立ち寄ることを強くお薦めしたい。

首里城正門になる ”歓会門”

寄り道から軌道修正し、首里城郭への第1門になる”歓会門(かんかいもん)”の前までたどり着いた。日頃見慣れた城門とは一線を画している。本土の城郭建築によく見られる渡り櫓門(わたりやぐらもん)ではなく、石造りの拱門(アーチ)上に木の櫓という重厚な門だ。両脇を堅牢な石像シーサーが固めている。

面白くなってきた。さっそく門をくぐり入城しよう。


「首里城公園〜首里城」のガイドページへ

HOME




ガイドページ


旅BLOGの記事一覧

東京おもしろ図鑑のサイトへ