海中公園のある小さな岬で               〜沖縄ちょぼ旅 BLOG 36〜

沖縄本島に来て、なぜか那覇市から北には1歩も出ることがなく3週間も経ってしまった。那覇市街や最南端の喜屋武岬などをうろうろしているうちに3週間である。

そろそろ北へと考えたが、北方面があまりに広すぎてどこから手をつけたらいいのか正直迷った。一度は最北端の辺戸岬(へどみさき)をと決めたのだが、バス便がいっさい無くレンタカーかタクシーを利用するしかなかった。いずれはレンタカーを利用するだろうが、今しばらくはのんびりとした ”ちょぼちょぼ旅” をつづけたいので最北端の旅は後回しにした。

まず手始めに選んだのは本島中北部にある恩納村(おんなそん)の海岸ラインを国道58号線沿いに歩くコースだ。恩納村の一番北東の端は名護市と接する。そのあたりから恩納村の海岸線を西南へ真栄田岬(まえだみさき)あたりまで歩くという、つまり恩納村の海岸線を横断するコースである。直線距離にして約17キロにおよぶ。


透明度抜群のブセナリゾートのビーチ

恩納村の海岸線には、美しいビーチリゾートが集まっているとの評判が高い。

しかし17キロもあるので何日にも分け、バスで乗り継いだり飛ばしたりしながらの ”ちょぼ旅” になりそうである。

今日はそのいいかげんな北旅行のスタート日なのである。

名護BT(バスターミナル)行きのバスに飛び乗り、1時間30分揺られて降り立ったのは”ブセナリゾート前”という停留所だった。

バスの運転手さんにせかされるまま、慌てて降りることになってしまった。


実はバスが空いたとき、前の方に座席を変えながら恩納村と名護市の境あたりで降りたい旨を伝えてあったからだ。


降りた停留所で地図をチェックするとたしかに名護市に入ってすぐの位置であることが確認できた。停留所の近くに石灰岩を積みあげて造られた「BUSENA RESORT」のネームプレートを発見したが、少しよそゆきの顔をしている。

ゲートにはセキュリティースタッフが居たが、軽く挨拶程度の会話のあと無事通過。リゾート地域内はよく整備された道やモールがあり、ほどよい高級感が漂っている。

広場の噴水を過ぎると浜辺に出た。透明度抜群の海面で光が踊っていた。太陽の照り返しが、水面からではなく透き通って見えている砂底から跳ね返っているかのようだ。

部瀬名岬(ぶせなみさき)の遊泳ビーチ

浜辺の右手に目を移すと岬の先端部まで見通すことができる。その先端部から沖合に向かって細い渡り廊下のような橋が架かり白い灯台のような塔へとつづいていた。なるほどビーチリゾートらしい景観を見せている。

小さな岬ながら先端までは300m以上の距離があるだろうか。歩き始めると折しも小型観覧バスが通りかかった。誰も乗っていないことを幸いに運転者に話しかけたら、無理に止めることになってしまった。

                           リゾート内を周遊するシャトルバス

岬の先端まで行くと云うので、乗せてもらうことにした。リゾート内を周遊している無料のシャトルバスだという。なるほど砂浜の内側にはバスが通れるほどの舗装道路がぐるりと敷設されていた。

この部瀬名岬は沖縄唯一の海中公園で、その岬がまるごとブセナリゾートとして開発されたらしい。

「ザ・ブセナテラス」という高級リゾートホテルを中心に、周りには美しい海中景観を楽しめるような施設やサービスが充実しているようだ。岬先端までのんびりと走るバスの中で教えてもらった情報である。

先端に着くと、そこには海側へ張り付くように「ランブルフィッシュ」という名のレストランが建っていた。

ホテルが経営するそのシーフードレストランだが味のほどは判らないが、絶景に囲まれて食事ができることだけは明らかだ。


そして先端にはもうひとつ施設があった。遠くから見えていた渡り廊下のような長い橋の先の白い塔である。それは灯台ではなく、海中公園の景観を鑑賞できる海中展望塔だった。

海底に展望室を備えるその白い展望塔に入るべく、沖合に向かって真っすぐに伸びた海の渡り廊下を歩き始めたのだが、途中で何度も立ち止まってしまった。

足元に見える橋脚を洗う透明なさざ波や小魚の群れ。太陽と水が混ざり合う瞬間の輝き。石を組み上げた堤防でベビーカーを押す女性のシルエット、眼前に生成される何枚もの絵に陶然となってしまった。

云わば両側に絵の架けられた美術館の回廊のようなものを想像されたい。しかもこの海の渡り廊下は170mもつづく。立ち止まらない方が不自然なのである。

「ブセナリゾート(海中公園)」のガイドページへ

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