万座毛の崖上には緑色の絨毯が            〜沖縄ちょぼ旅 BLOG 43〜

ホテル万座ビーチリゾートを早々に退散し、ビーチ沿いに次の目的地「万座毛」へと出発した。万座ビーチの砂浜が桟橋までつづき、その先は岩場があちこちにある浜辺に変わる。そのあたりが恩納漁港海浜公園と呼ばれている。

58号線に近くなったところに恩納漁港があった。港には漁船よりもマリンクラブの船があちこちに係留してあり、この時も珊瑚礁シュノーケリングのグループがまさに出航するところであった。

恩納漁港で出航準備中の珊瑚礁シュノーケリンググループ

国道58号線に出るとすぐ橋にぶつかった。

橋むこうのたもとには沖縄特有の墓石が川に沿うようにたくさん並んでいた。

今ではすっかり見慣れた可愛いミニチュアハウスのようなお墓だ。

お墓の密集地区を横目に橋を渡ると、やっと万座毛入口の信号にたどり着いた。


信号から北へまっすぐに伸びた一本の道は、ず〜〜〜っとなだらかな上り道。

海がまったく見えない細いなだらかな上り道をただひたすら歩きつづけて15分。やっと坂道の上まで到着すると、そこは駐車場とおみやげショップが混然一体となった広場だった。

この広場の先には風光明媚な万座毛があるはずだが、静けさなぞ微塵も感じられないほど観光地然としたその軽すぎる雰囲気にすっかり出鼻をくじかれてしまった。

しかし雑然と軒を並べる おみやげ屋を抜けると、一面に緑の絨毯を敷き詰めたような草原台地に出ることができた。

隆起した石灰岩礁に自然群生するというコウライシバが、岬先端の台地を眩しいほどの緑色で塗りつぶしていた。

この草原の整備された遊歩道に沿ってそぞろ歩くと岸壁の淵へと向かう。

淵から覗き込むと海上から20mはありそうな眺望で、海が見せてくれる青というひと言では表現できない複雑で深みのある色は何にも代えがたいものであった。

自然だけが創れるアートである。


沖縄へ来て一ヶ月近くになるが、のんびりと行くちょぼちょぼ旅を心がけていると一定のパターンが生じてくる。一日の行程で一番時間をかけてしまう場所が必ず一か所はあるということ。

そしてその場所を本能的に嗅ぎ分けることができてくる。訪問時間をバランスよく振り分けることがどれほど無意味なことかが解ってくるのである。

この万座毛はそのウエイトをかけるべき訪問場所のひとつであった。

万座毛から臨む東シナ海の眺望

岬の先端域は狭くて凹凸の変化が多いというのが通常だが、この万座毛はその名が示すように万人でも坐すことができそうなほど平坦で広々としている。東シナ海の眺望が素晴らしく、逍遥を可能とするこの草原台地は中空のテラスと云える。

遊歩道を歩くだけでも様々な角度からの眺望が楽しめ、海の表情が大きく変化する。さきほどまでいた万座毛のビーチやホテルが対岸に遠望でき、全景が掌にのるほど小さくなっている。また緑の台地もコウライシバだけではなく、見たこともない植物を発見できる..らしい。

白い花弁が可憐な野菊があちこちに咲いていた。熱心に植物を観察していた初老の紳士に尋ねると、海岸崖地にだけ咲く ”イソノギク” だと教えてもらった。またこの草原地にしか群生しない花も鑑賞できると詳しく説明を加えてくれる。聞き慣れない名前をたくさん教えてもらったのだが、覚えられたのは ”イソノギク” だけだった。

たっぷり2時間以上、この青と緑が充満する中空テラスで過ごしたあと、再び南下の旅を始動させた。


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