ふたつの顔を持つ神秘の蘭が咲く           〜沖縄ちょぼ旅 BLOG 51〜

ダリの彫刻展示の告知に誘われやって来た海洋博記念公園だったが、南ゲートから入園したため公園南部にあった熱帯・亜熱帯都市緑化植物園を見学するうちついつい夢中になってしまった。

そこから蘭の楽園と云われる熱帯ドリームセンターへ向かう途中に、汐見台という高台があったので何気なく上ってみると思いのほか大観だった。

汐見台からの眺望

15段ほどの階段を上ったにすぎない高台だが、東シナ海が180度展開しており、瀬底島(せぞこじま)まで遠望できた。

北部では最北端の辺戸岬(へどみさき)に次いで行きたいと思っている瀬底島だ。

橋の先に浮かぶ瀬底島の島影が、碧くけぶった水平線上で はかなげに見える。

彫刻展示をしている海洋文化館のある中央ゲート方面へ歩いていると、旧約聖書に登場する ”バベルの塔” のようなタワーが立ふさがるように中空に現れた。

灯台とか塔など高い建物を見ると、いつも足が勝手に動いてしまう。子供の頃から木登りが好きだったが、この性癖にも困りものだ。一生治らない気がする。

”バベルの塔” に登るためには、蘭の楽園らしい屋内植物園 「熱帯ドリームセンター」に入場しなければならないことが判明。 頭の中ではあまり関心のない蘭や速く逢いたいダリの彫刻のことが浮かんでいるのに、「塔の上にも登れますよ」 と聞くや手が勝手に入場券を買ってしまっている。

5つの温室に池やパティオなども有した巨大な花園であった。中でも蘭に関しては特に充実していると評判。

あまり関心のない蘭だったが、繚乱と咲いた色の洪水に驚いたと云うのが正直な感想だった。温室がむせ返るような空気の中で多種な色の蘭で彩色されている。

紫や黄色とひとことで云っても、直に見る色はそれぞれに複雑で深い色合いをしており、その微妙な美しい色の違いを表現するのに言葉を探さなければならないほど難しい。

紫色をひとつとっても、やや赤みを帯びた ”古代紫”、青が強い ”江戸紫”、そして薄い紫色をした ”若紫” と同系色でもさまざまな色の表情を見せてくれていた。

中でも驚いたのは、ひとつの茎からまったく違う2種の花をつけた蘭があった。背丈は2mを超える1本の太い茎の上部から数本の花茎が垂れ下がって花をつけている。上部にはオレンジ色の花が開き、下部には赤い色の花が数輪咲いている。

         2つの異種の花をつける神秘の蘭

最初は人の手による接ぎ木技術の蘭だろうと観賞していたら、葉影から案内説明板が見えた。早速読んでみると、まったくの自然の産物であることが判った。改めてじっくりと見学をする。

上部の花(花茎が垂れ下がっているので根元に近い花)はオレンジより黄色が立っている”黄丹色(おうにいろ)”に紅の斑点模様で強く甘い香りを放っており、下部の花(花茎の先端部に咲く花)は”薄紅梅”の地に紅のまだら模様で無香。

「ディモルフォキス・ローウィ」という名の蘭で、東南アジアのボルネオにしか自生しないとあった。ボルネオ以外では、なかなか開花しないワンダーフラワーだが、ラッキーなことに今回は開園以来2回目の開花とのことだった。

自然が生み出した2つの顔を持つ神秘の蘭と別れ、バベルの塔 「遠見台」 へと向かう。

水平線が丸く見えた「遠見台」からの眺望

到着すると塔の高さは36mもの高さがあった。まるで巻貝のように、らせん階段が外周のレンガにうがたれていた。

360度の外観を見渡しながら最上階へ。そして頂点で見る水平線は毬のように丸かった。


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