藪地島にはサトウキビ畑と古代の洞穴         〜沖縄ちょぼ旅 BLOG 81〜

150メートル以上はありそうな どっしりと重量感のある「藪地大橋」を渡る。人の住んでいない島に架かる橋とは思えないほど立派なものだ。

ずいぶん昔には民家もあったようだが今は無い。現在の島は農耕地として本島の農家が利用し、通いで手入れをしている。

”やぶちお ゝはし” と彫られた親柱

石龍があしらわれた親柱には、一度は観光地として開発されかかった時の勢いが、わずかながら残っていた。

橋上から藪地島へとつづく道が両側から緑で蔽われているのがわかる。

外来種で繁殖力旺盛な”ギンネム”がかぶさり道を喰い尽くさんばかりだ。

島の中に踏み入ると道は一本になる。しかも歩くうちに舗装されていた道もいつしか自然道になっていた。


どこまで進んでも一面はサトウキビの畑が広がっているばかり。海岸線を見たくて何度も道から離れ、島の端へ出ようと挑戦したが駄目であった。

低木ながら密集しながら繁茂するギンネムやアダンの樹林群でまったく近づけなかった。その後、20分も歩いたろうか。突然道が終わり島の南端にたどり着いた。

道の終わりは小さな広場のようになっており、隅には案内板が立っていた。この島には 「ジャネー洞」 と呼ばれる古代の洞穴が残されているとあった。

            薄暗い闇がポlッカリと口を開ける 「ジャネー洞」

案内板に導かれるように 「ジャネー洞」 の前まで来てしまった。沖縄最古の土器が発掘されたことから、この洞穴は縄文期古代人の住居であったと推定されている。

さっそく中に潜入した。先祖発祥の聖地として崇められているようで洞穴内の数ヶ所に拝所が設けられている。奥に進むにつれ暗さは増し、穴内も狭くなってゆく。


正直なところ洞穴内の不気味さは尋常ではない。まるで横溝正史の世界である。

その上、誰かが野宿したような形跡が洞内のいたるところに残っているから、なおさら妖しく映る。

置き忘れられた毛布やタオルなど生活臭のあるものから古びた傘までが転がっているのだ。

まるで他人の古民家にでも侵入したような感覚になってくる。

洞穴内の奥から何かが出てきても不思議でない雰囲気が漂っている。

と思いながらも、ついつい奥へと歩を進める。しかし、いよいよ狭くなった洞内には光も届かず、最奥部に近いと思われるところから引き返すことにした。

外へと出ると、今まで洞穴内に充満していた圧迫感から解放されたように、空気まで軽やかに流れていた。

洞前の小さな広場の先に樹林が見えた。その森に近づくと樹木の間にうっすらと野路ができている。その路をたどるように樹林を抜けるといきなり海岸に出た。

砂地より石がごろごろと目立つ荒々しい浜辺で、南へとつながる海岸の波打ち際には岩礁が生え、観光者におもねることもない昂然とした風景を創っていた。

  藪地島南端の海岸線

この海岸をあとに藪地島を離れるべく、再びサトウキビ畑の中へと戻った。

後日談になるのだが、那覇で知り合った住民から藪地島にはハブが多い島としても有名であると教えてもらった。海岸を求め道を離れブッシュに入るなどの行為はもっての他であると厳重注意を受けてしまった。

いずれにせよ、この藪地島の見学はかなりディープな観光となるのでパスする方が無難だろう。よほど時間があり、自然遊歩がお好みの方なら挑戦するのも一手。


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