フェリーに乗って神の島へ                〜沖縄ちょぼ旅 BLOG 96〜

少し飛ばし気味に車を走らせていた。沖縄本島南部の知念半島に敷かれた国道である。早朝の風が肌に心地よい。今日は沖縄を訪問して初めてフェリーによる離島渡りを予定している。

安座真(あざま)港から久高島行きのフェリーが9時に出発をする。起きぬけのコーヒーを一杯だけひっかけ飛び出してきたのだが、予想外に手間取ってしまった。

9時に間に合わなければ、高速艇ではないが10時にも一便があると聞いていた。

国道331号線の海岸線ドライブを楽しむため、アクセルをゆるめる。

風で泡立つ海面が朝日を照り返し、黄金色のモザイク模様をつくっていた。

安座真港からの久高島航路はふたつの船が一日6往復をしている。

高速船 「ニューくだか」と「フェリーくだか」だ。

久高島まで高速で15分、通常船で25分という手軽さで、乗船料も 「ニューくだか」 は往復で1410円、「フェリーくだか」 が1240円というお手頃料金である。久高島発の最終便が午後5時30分なので日帰りでもたっぷりと遊べる離島だ。

安座真港にある定期船待合所に着くと、ちょうど 「ニューくだか」 が出船するところであった。港湾を静かに滑り出す船を見送り待合所に入った。

次のフェリーは車が4台まで乗船できるとあって、車で行くという思いつきが頭をよぎった。さっそく売券売場のスタッフに相談すると、しきりに現地でのレンタルサイクルを勧められてしまった。

自転車で走り回る体力ありと判断してくれたのか、車で行かせると乱暴な運転をしかねないと思われたのか定かではなかったが、島の全長3km 周囲8kmというから小回りのきく自転車で回ることにした。

乗り込んだ 「フェリーくだか号」はまだ新しいのか、真っ白な船体からエンジン音も高らかに安座真港を出発した。後方に残されてゆく波しぶき、その向こうでは遠ざかる知念半島の山々を大きな雲の影がおおってゆく。

乗客が4家族からなる母子グループの一団と数人の客だけであったせいか、船内ではとてものどかな空気が流れており、期待どおり伸びやかな一日を予感させてくれていた。

デッキ前方で潮風を胸一杯吸い込みながらクルージング愉しんでいると早くも、前方に久高島と思しき島影が視界に入ってきた。

テトラポッドを積み上げた堤防を抜けると久高島の徳仁港

島に近づくと海岸線をぐるりとテトラポッドがうず高く積まれていた。さらに近づくとそのテトラは堤防を形成していた。もともと堤防を守るためのものだから、堤防そのものに使用して悪いわけがないのだろう。

岸とその堤防に挟まれた水路に入ると久高島の表玄関とも云われる 「徳仁港(とくじんこう)」 に着いた。 折しも港は大工事の真っ最中であった。(2011年現在は、新しい桟橋埠頭や丘上にはしゃれた待合所が完成している)

                      丘上では久高島の石標が徳仁港を見下ろしていた

下船してあたりを見回したが桟橋埠頭以外施設らしきものは何も見当たらず、桟橋から丘上へと一本道があるばかり。

丘を登り切ると久高島と掘られた石標が建てられている。

この位置まで来て、初めて久高島の土地が海岸部よりかなり高所にあることが理解できた。

やっと 《レンタサイクル》 のあるお店を発見し飛び込んだのだが....5、6台あった自転車はいずれも旧式で小ぶりなものばかり。

すでにここにいたっては選択肢が無いわけで、いさぎよく1台にまたがり出発を断行することとなった。MAPを片手に時計回りに島を一周することにしたのである。

しばらく道を走ったのだが道路の凹凸がそのまま身体を直撃してくる。車輪の空気圧をチェックしたが問題は無さそうである。このひどい乗り心地は、どうやら小型で旧式であることから発生しているようだ。

しかも大の男が乗るにはかなり小さい自転車だった。他所から見れば、まるでサーカスに登場する熊の自転車乗りである。気をとり直し自転車漕ぎを再開した。

「タチ浜」への小さな案内板は手づくり

自転車と格闘しながら走っていると可愛らしい案内板を発見。魚の形に切り抜かれ青く塗られている。

木板には「タチ浜」とあった。

その場所の東南側には道路に沿ってアダンの樹林が生い茂って視界をさえぎっている。

案内板の近くをよく観察すると、樹林の中にうっすらと道らしきものを確認できた。さっそく、自転車を置きそこに踏み入ってみた。

く ぐり抜けるようにその道を進むとついに海岸へと出た。

そこの海岸、つまり 「タチ浜」 と呼ばれる浜辺はまるで手つかずの天然海岸だった。今まで沖縄本島の浜辺ではお目にかかれなかったビーチラインが眼前に広がっている。

造礁サンゴによるライムストーンと目の粗い砂がせめぎ合うように混在し、形状変化をした石灰岩と大粒の白い砂が独特の天然画を創り出していた。

海岸を見渡しても人っ子ひとり見えない。何となく嬉しくなってきた。この瞬間、この海を独り占めしている!

独創的な造形を展開する久高島の 「タチ浜」


久高島 タチ浜

住所 南城市字久高

宿泊関連問合せ
 久高島宿泊交流館

 098-835-8919

交通
 那覇空港より 40分(国道329号線を与那原方面へ−与那原警察署前で国道331号線へ−安座真港入口の信号を左折
BUS 那覇BTから50分−バス停 「安座真サンサンビーチ入口」 徒歩5分
定期船 安座真港から15~25分−久高島船待合所 自転車10分


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